直したい箇所を書き出した付箋がたくさん貼られた商品ページの前で、どこから手をつけるか決めきれずに少し戸惑っているEC担当者の情景

商品ページ改善はどこから直す?優先順位の付け方

写真を撮り直したい。説明文も書き直したい。レビューも増やしたいし、ボタンの色も気になる——。改善リストを書き出したら、やることが10も20も並んでしまった。で、結局どこから手をつければいいの? そんなふうに固まってしまった経験、ありませんか。

やる気があるほど「あれもこれも直したい」となって、逆に一歩目が踏み出せない。これは、まじめな担当者ほどよく陥る状態です。今日は、商品ページの改善を「思いついた順」でも「気になった順」でもなく、効き目の大きさと手間の軽さで並べて、少ない労力で一番効く直しどころから手をつける——その優先順位の付け方を、いっしょに整理していきましょう。

結論:商品ページの改善は、「直す順番」を先に決めるのが近道です。おすすめは3ステップ。①まず、お客さんがつまずいている場所を1つ見つける(入口=ファーストビューか、途中の不安か、最後のひと押しか)。②「効き目の大きさ×手間の軽さ」で候補を並べ、効いて・すぐできるものから着手する。③一度に1か所だけ直し、反応を見てから次へ進む。全部を同時に直そうとすると、何が効いたのか分からなくなります。「一番もったいない場所」を1つずつ、順番にが、遠回りに見えて一番の近道です。

いま何が起きているか|「全部直したい」が一歩目を止める

まず、なぜ優先順位が必要なのかを整理します。

商品ページには、直せる場所が本当にたくさんあります。写真、商品名、価格の見せ方、説明文、レビュー、ボタン、送料や納期の表示……。どれも「直せばよくなりそう」に見えるので、リストはどんどん長くなります。ところが、時間も人手もかぎられている中で全部を同時にやろうとすると、こうなりがちです。

大事なのは、商品ページの直しどころは「全部が同じ価値ではない」ということです。同じ1時間をかけても、来た人ほぼ全員が見る「最初の画面」を直すのと、下までスクロールした一部の人しか見ない場所を直すのとでは、効き目がまったく違います。

だからこそ、闇雲に手を動かす前に、「どこがお客さんのつまずきポイントか」「どれが効いて・すぐできるか」を見極めて、順番をつける。この一手間が、かぎられた時間を最大限に活かすカギになります。

具体例|「つまずき場所」と「効き目×手間」で並べる

商品ページの改善候補を効き目の大きさと手間の軽さの2つの軸で4つのマスに並べ、効いてすぐできるものから着手する優先順位の図
「効き目が大きい×手間が軽い」から着手するのが基本。効くけれど大変なものは計画して、効かない直しは後回しに。

優先順位の付け方は、むずかしく考える必要はありません。「①どこでつまずいているか」を見つけて、「②効き目×手間」で並べる。この2段構えで進みます。

ステップ1:お客さんがつまずいている場所を1つ見つける

商品ページを、お客さんの目線で「上から下へ」3つの区間に分けて見てみます。どこで気持ちが折れているかを探すイメージです。

どこを一番に直すべきか迷ったら、数字がヒントになります。無料で使えるGA4などのアクセス解析で、「そもそも来た人が少ない」のか「来ているのに買われていない」のかを切り分けると、直す区間を絞り込めます。より細かく「どの段で人が抜けているか」を見たいときは、ファネル分析でCVRのボトルネックを直すも参考になります。

ステップ2:候補を「効き目×手間」で並べる

つまずき場所の見当がついたら、そこにある直しどころを、「効き目の大きさ(買われやすさ=CVR=ページを見た人のうち実際に買ってくれた人の割合に、どれだけ効きそうか)」と「手間の軽さ(すぐ終わるか、大がかりか)」の2つで並べます。頭の中で4つのマスに置くイメージです。

効き目×手間どう扱うか例
効き目が大きい×手間が軽い最優先で今すぐ着手購入ボタンを目立たせる/価格・送料・納期を分かりやすく明記する/最初の写真を1枚差し替える
効き目が大きい×手間が重い計画して順番に写真の全面撮り直し/説明文の全リライト/レビューを集める仕組みづくり
効き目が小さい×手間が軽い手が空いたら細かい文言の調整/装飾のちょっとした整え
効き目が小さい×手間が重いいったん後回し一部の人しか見ない場所の作り込み

ポイントは、「効き目が大きい×手間が軽い」マスから着手すること。ここは、少ない労力で確かな手応えが得られる「おいしい直しどころ」です。たとえば、来た人ほぼ全員が見る最初の画面で「価格や送料が分かりにくい」「ボタンが埋もれている」なら、そこは効き目が大きく、直すのも比較的かんたん。まさに最初に手をつける場所です。

一方で、「効くけれど大変なもの」(写真の全面撮り直しなど)は、後回しにするのではなく計画に組み込んで順番に進めます。そして「効き目が小さくて大変なもの」は、思いきっていったん脇に置く。やらないことを決めるのも、立派な優先順位づけです。

ステップ3:一度に1か所だけ直して、反応を見る

順番が決まったら、一度に変えるのは1か所だけにします。同時にあれこれ変えると、売上が動いても「何が効いたのか」が分かりません。1か所直して、数字や問い合わせの変化を見て、次へ。この積み重ねが、あなたのお店だけの「効く改善パターン」を育てていきます。時間に余裕があれば、変える前と後を一定期間くらべるA/Bテストで確かめるとより安心です。

※ ここで挙げた「効き目」「手間」の当てはめは、考え方を示すための一例です。商材やお店の状況によって、効く場所も手間の大きさも変わります。まずは自分のページを開いて、「お客さんはどこでつまずいていそうか」を1つ書き出すことから始めてください。

あなたへの影響|少ない時間で、確かな手応えが積み上がる

優先順位をつけて改善すると、地味ですが確かな変化が3つ生まれます。

まず、かぎられた時間で、効き目の大きい直しから手応えが得られます。「効いて・すぐできる」ものから着手するので、早い段階で小さな成功体験が生まれます。手応えがあると、次の改善にも前向きになれる。やる気が続く仕組みにもなるのです。広告費を増やさなくても、来てくれた人の取りこぼしを減らせるのは、費用対効果の高い改善です。

次に、「何が効いたか」が分かるようになります。一度に1か所ずつ直すから、変化と原因がひもづきます。これが積み重なると、勘や思いつきではなく、根拠を持って「次はここ」と決められるようになります。担当者が変わっても、同じ考え方で改善を続けられます。

そして、「やらないこと」に振り回されなくなります。効き目の小さい直しに時間を溶かさずに済むので、心にも余裕が生まれます。改善リストが長くても、「今はこの1つ」と決められれば、もう固まりません。

一方で、注意もあります。優先順位は一度決めて終わりではありません。季節やセール、扱う商品が変われば、つまずく場所も変わります。月に一度など、区切りのタイミングで「今、一番もったいない場所はどこか」を見直す習慣をつけると、改善が止まりません。商品ページ全体を点検したいときは商品ページ改善チェックリスト50もあわせてどうぞ。

明日からやること

  1. 改善したい場所を、思いつくまま書き出す。まずは頭の中を全部紙に出す。多くて大丈夫です。
  2. お客さんの目線で「入口・途中・最後」に分けて、つまずき場所を1つ選ぶ。GA4などで「来た人が少ない/来ても買われない」を切り分けると絞りやすい。
  3. 書き出した候補を「効き目×手間」で並べる。効き目が大きい×手間が軽いものは、一番上に。
  4. 「効いて・すぐできる」ものから1つだけ着手する。購入ボタン・価格・送料や納期の明記など、来た人全員が見る場所を優先。
  5. 一度に1か所だけ直し、数字や問い合わせの変化を見る。可能ならA/Bテストでくらべてから本採用する。
  6. 月に一度、優先順位を見直す。季節や商品の入れ替えで「一番もったいない場所」は動く、と心得ておく。

やることが多すぎて動けないときこそ、順番を決めるだけで、驚くほど身軽になります。全部を一度に背負わなくていい。まずは今日、あなたのお店で「一番売りたい商品ページ」を1つ開いて、お客さんがどこでつまずいていそうか——たった1つ、書き出してみませんか。そこが、明日からのあなたの一歩目です。

改善の順番が決まって表情が晴れやかになり、一つずつ着実に商品ページを直し始めたEC担当者の前向きな情景

商品ページ改善の優先順位チェックリスト

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参考(公式・一次情報)