スマホひとつで、自宅の小さな作業机から「自分のお店」を開こうとしているEC担当者の情景

メルカリShopsの始め方|個人でも出店できる手数料と流れ

「いつか自分のネットショップを持ちたい」。そう思いながらも、サイトを作るのは難しそう、集客なんてできる気がしない——と、一歩を踏み出せずにいませんか。フリマアプリのメルカリで不用品を売った経験はあるけれど、「お店として続けて売る」となると、まるで別世界のように感じてしまう。その気持ち、とてもよく分かります。

でも、実は「すでに人がたくさん集まっている場所の中に、自分のお店を開く」という始め方があります。それがメルカリShops(メルカリの中に出店できるネットショップ)です。今日は、はじめての方でも迷わないよう、出店の流れ・かかる手数料・ふだんのメルカリ出品との違いを、いっしょに順番に見ていきましょう。読み終えるころには、「これなら私にもできそう」と、最初の一歩が少しだけ軽くなっているはずです。

結論:メルカリShopsは、月額の固定費なしで、スマホひとつから始められるネットショップです。最大の魅力は、メルカリという「すでに買いたい人が集まっている場所」の中に出店できること。ゼロから集客する必要がありません。始め方は大きく3ステップ——①ショップを開設する(審査あり) → ②商品を登録する → ③売れたら梱包して発送する。かかるのは主に販売手数料(売れた金額の10%)で、初期費用や月額費用はかかりません。まずは1〜2品を出品してみて、「お店として売る」感覚をつかむところから始めるのがおすすめです。

いま何が起きているか|「集客付き」で始められる時代になった

ネットショップを持つ最大のハードルは、昔もいまも「どうやってお客さんに来てもらうか」でした。

自分でサイトを立ち上げても、オープンしたお店に誰も気づいてくれなければ、売上はゼロのまま。SEO(検索で見つけてもらう工夫)や広告に時間とお金をかけても、最初の一人にたどり着くまでが本当に大変です。この「集客の壁」の前で、多くの人が開業をあきらめてきました。

ここ数年で大きく変わったのが、「集客をプラットフォームが担ってくれる販路」が増えたことです。メルカリShopsはその代表格。メルカリのアプリには、毎日たくさんの人が「何か良いものはないかな」と商品を探しに来ています。その巨大な人の流れの中に、あなたのお店の商品を並べられる——これは、ゼロから看板を立てるのとはまったく違う始めやすさです。

もちろん、これは「販路のひとつ」です。将来的に自分だけのブランドサイトを育てたい人にとっても、まず小さく売って、お客さんの反応を確かめる場所として、とても相性がいい。いきなり大きな設備を用意するのではなく、身近なところから商いの感覚を育てられる時代になった、というわけです。

具体例|メルカリShops出店の流れを3ステップで

ショップ開設・商品登録・発送という、メルカリShops出店の3ステップを示した流れ図
大きな準備はいらない。開設し、商品を登録し、売れたら送る。この3つが基本の流れ。

特別な道具はいりません。スマホと、売りたい商品があれば大丈夫です。順に見ていきましょう。

① ショップを開設する(審査あり)

まずはメルカリのアプリ、またはメルカリShopsの公式サイトからショップの開設を申し込みます。用意するのは、ショップの名前、扱う商品のジャンル、そして本人確認や事業者情報などです。

ここで大事なのが、メルカリShopsには開設の審査があること。ふだんの不用品出品と違い、「お店」として継続的に売る前提なので、扱う商品や運営者の情報が確認されます。申し込みから使えるようになるまで少し時間がかかることもあるので、余裕をもって進めましょう。

また、お店として継続的にモノを売る場合は、特定商取引法(通信販売のルールを定めた法律)にもとづく表示が必要になります。事業者の名前・連絡先・返品の条件などをお客さんに示すもので、消費者庁の特定商取引法ガイドに基本が説明されています。むずかしく感じるかもしれませんが、プラットフォーム側に入力欄が用意されているので、案内に沿って埋めていけば大丈夫です。

② 商品を登録する

ショップが開けたら、商品を登録します。ここはふだんのメルカリ出品とよく似ていて、写真・商品名・説明文・価格・在庫数を入れていきます。

売れ行きを左右するのは、なんといっても1枚目の写真です。明るく、商品がはっきり分かる写真を用意しましょう。スマホでも、自然光の入る窓際で撮るだけでぐっと良くなります(撮り方は売れる商品写真の撮り方と並べ方で詳しく紹介しています)。説明文には、サイズ・素材・使う場面・注意点を、お客さんが買う前に知りたい順で書いていきます。

フリマ出品と違うのは、同じ商品を「在庫数」で複数売れること。1個売れて終わりではなく、お店として在庫を持って繰り返し販売できます。これが「お店として売る」ことの手応えにつながります。

③ 売れたら梱包して発送する

注文が入ったら、商品をていねいに梱包して発送します。メルカリのしくみをそのまま使えるので、匿名配送(お互いの住所を知らせずに送れる配送)など、フリマで慣れた発送方法が活用できます。

発送で大切なのは、書いてある納期を守ることと、梱包でがっかりさせないこと。お店としての評価は、この一つひとつの積み重ねで育っていきます。届いたときに「ていねいなお店だな」と感じてもらえれば、それが次の注文や、良いレビューにつながります。レビューを増やす工夫はレビューを集める依頼メール・同梱カード設計も参考にしてください。

気になる手数料|「売れたら10%」だけを覚えておく

はじめての方がいちばん不安に思うのが、お金まわりだと思います。ここはシンプルに考えて大丈夫です。

メルカリShopsでかかる主な費用は、販売手数料(商品が売れたときに、売れた金額から差し引かれる手数料。10%)です。1,000円の商品が売れたら、100円が手数料。初期費用や毎月の月額費用はかからないので、「売れなければ費用も発生しない」という、始めやすい料金のしくみになっています。

覚えておきたいのは、次の3つです。

大切なのは、価格を決めるときに、この手数料と送料を最初から計算に入れておくこと。「売れたのに、手数料と送料を引いたらほとんど残らなかった」を防ぐ、いちばんの基本です。原価・手数料・送料を引いて、いくら手元に残るかを一度計算してみましょう(利益の考え方は販路拡大の選び方|自社/モール/卸の使い分けも合わせてどうぞ)。

あなたへの影響|「小さく試せる」ことが、いちばんの価値

メルカリShopsで得られるいちばんの財産は、売上そのものよりも、「お店として売る経験を、低リスクで積める」ことです。

月額費用がかからないので、売れない月があっても固定費で苦しむことはありません。だから、「このジャンルは需要があるかな」「この価格で受け入れられるかな」という仮説を、実際のお客さんで小さく試せます。反応が良ければ在庫を増やし、いまひとつなら別の商品を試す。この身軽さは、いきなり自社サイトを立ち上げたときには持てないものです。

そして、ここで貯めた「どんな写真が反応されるか」「どんな説明文が響くか」「どんな質問が来るか」という気づきは、そっくりそのまま次の販路で活きます。将来、ネットショップ開業の比較を見ながら自分のお店を持つときにも、メルカリShopsで得た手応えが、確かな土台になってくれます。まずは一歩、実際に売ってみること。そこから見える景色が、きっと次を照らします。

明日からやること

メルカリShops出店チェックリスト

「自分のお店を持つ」は、大きな決断や設備がなくても始められます。人が集まっている場所を借りて、まず1品を並べてみる。売れたら心をこめて梱包して送る。その小さな一往復が、あなたを「出品者」から「お店の人」へと変えていきます。完璧な準備を待たなくて大丈夫。今日、手元の商品を1つ手に取るところから、始めてみませんか。

初めての注文が入り、心をこめて梱包した荷物を手に、うれしそうに前を向くお店の人の明るい情景

関連記事・無料ツール

あなたが「お店として売ってみたい商品」は何ですか。商品ジャンルと、いま迷っていること(価格・写真・売り方など)を教えていただければ、無料診断で「メルカリShopsで最初に整えるとよいポイント」を一緒に洗い出してお返しします。

参考(公式・一次情報)